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来訪者 (ガリレオ SS)

こんにちは。

またまた脱線シリーズ ガリレオです すいません

研究室に久々あの伊達男がやってきた・・・てか。

ホントに書きたかった萌は この話の次になっちゃいました

方向性が・・・




帝都大学のとある物理学研究室の扉が開いて、見知った顔の人物が入ってきた。
中で忙しく歩き回っていた研究生たちが立ち止まり一斉に彼の方へ視線を向ける

「よぉ!皆さん久しぶり!」
「あっ・・草薙さん!」
「ほんと久しぶりですね」
「おいおい、邪魔者がまた増えたよ」
「相変わらず言ってくれるねー栗林さんは。」

この教室の主(あるじ)・・湯川はといえば、親友の登場にもかかわらず眉一つ動かさず 
黙々とパソコンに向かいなにやら入力作業を続けている

突然の来訪者に いつもの席に座っていた内海もふりむき立ち上がる。
草薙を見て、内海は ぱああっと顔を明るくさせた。

「草薙さん、どうしてここに?」
「おぉ内海ー!」

笑顔で草薙は内海の方へまっすぐ歩み寄る。

「今から非番でね、近くまで来たからちょっと寄ってみたんだ。
 どうだー元気でやってるか~?」

そう言って、草薙は両手を広げて内海をぎゅっと抱きしめた

「今日も可愛いなー内海!」

(えっ 刑事さんを抱きしめちゃうんですか)
(可愛いって言っちゃうんですか!?)

その様子を見ていた研究生達は一瞬で凍り付き 今度は反射的に
この部屋の主の方へ視線をうつした

(あっ 先生の手が止まってる)
(やっぱヤバイ?!)

集まる視線に気づいたのか湯川が顔をあげると、研究生達は慌てて目を逸らして
ああ忙しい、とかつぶやきながら作業を再開していた。

湯川准教授とあの女刑事さんは付き合っている、と 学部内ではもっぱらの噂だ。
当人達はそしらぬ顔をしているし、あくまで噂話なので 
今日の草薙のアクションにどう対応しようかと 周囲は様子を伺う格好になっていた。
 
「ちょっ・・草薙さん、相変わらずですねっ」
「ハハハ、挨拶挨拶。」

草薙は内海を解放すると、今度は湯川准教授のデスクへ近づき、ノートパソコンの脇へ
両手をついた。

「よぉ湯川、今日も忙しそうだな」
「騒々しいな、一体何しに来た」
「俺の可愛い後輩が今日もおまえんとこで世話になってるって聞いたから、様子見に来たんだ」

 (”可愛い”後輩・・)
 (”俺の”、ですか)

草薙の言動にまた研究生達がひそかにひそひそとツッコミをいれる。

「相変わらず警察に研究の邪魔をされていて僕は休む暇もない」
「そうかそうか、ということは内海も捜査がんばってるんだな 偉いぞ内海」

そう言って今度は横に来ていた内海の頭をよしよしとなでる。
「いえっ、草薙さん それほどでも・・・」
内海は複雑な気持ち半分だが 照れくさそうに笑う。

(もしかして草薙さん、わざとやってる?)
(先生をからかってるのかな)

「でもね、今日は湯川先生、本当に忙しいみたいなんです。気になると困るからって
 事件の概要も聞いてくれないし」
「へぇ・・」
「特許論文の最終調整の期限が明日に迫ってるんだ。これだけはどうしても譲れない」

「ふーん 特許かぁ・・
 天下のガリレオ先生だったら明日1日ででもできるんじゃないのか?」

「草薙、僕にも出来ることと出来ないことがある、そして僕は仕事量を的確に分析して
 この論文の完成に必要な時間を算出しているんだ。そしてその結果出来上がりまで
 ぎりぎりしか時間がないと判断して僕はこうして作業を」
「あーーわかったわかった!」

草薙は苦笑して湯川の相変わらずな台詞を途中で止めた。
「にしても湯川らしくないな 仕事が押すなんて」
「この論文にもっと早く取りかかれなかったのは誰のせいだと思う」
「・・・すみません 警察です・・・
 でも、先生の協力なしでは前の事件も絶対解決できなかったんです、そして今回もっ」

身を乗り出して言い募る内海の言葉を制して湯川が淡々と言う。

「草薙、おまえが僕の親友で内海君がおまえの後輩だというのなら、
 今日は彼女を説得して二人して帰ってもらえないか 次の話は明後日には聞く」

(えっ 先生 草薙さんに内海さんを任せちゃっていいんですか?)
(”二人して”って・・・)

「よおしわかった、俺にまかせとけ。 
 んじゃあ内海、今日はがんばっているご褒美に食事をおごってやろう」
「ええっ ほんとですかー!?」

内海は心の底から喜んで思わず嬉しそうな声をあげる が 
すぐに湯川のほうを心配そうな顔をして振り返った
「ええっと、でも」
「大丈夫大丈夫。ちゃあんと湯川も了承済みだ、なっ湯川!」
そう言って草薙は内海の肩に腕をまわしてポンポン、と軽く叩いた

「・・・」

湯川は。
その二人の様子をじっ、と見ていたが すぐに視線を横にそらして
顎に手を当て考え込み 思考を振り払おうとするようにわずかに首をかしげ 
再び論文の作業に戻ろうと画面を睨み両手をキーボードに乗せていく

無表情だけど
なんかおかしい。
きっと論文に没頭してるふりをしている。

それは きっと やきもち ですよ 先生!

(ダメだ、誰かフォローしなくちゃ!)
(先生絶対様子がおかしいよっ)

それは周囲の思いこみかも知れないけれど
でも フォローしておいてきっと損はない!

草薙達のもとへすかさず白衣の女子学生が二人駆け寄っていった。
研究生の美雪と紗江子だ。二人とも笑顔がちょっとぎこちない。

「あのあのっ、私達も久しぶりに草薙さんに会えて嬉しいです、
食事ご一緒していいですか?」
「お・・おおっ、勿論いいよ」
「私たちは割り勘でいいですし」
「そんな水くさいこと言うなヨ。本庁勤務で俺は一杯給料もらってんだから」
「じゃあ、近くに美味しいケーキが食べられる店ができたんです、そこどうですか?」
「おぅ、俺はどこでもいいよ 君たちが行きたいところならどこでもオッケーだ」

大好きなケーキ、と聞いて内海刑事も急に乗り気になっていた。

「じゃあな、湯川 特許がんばれよ!」

研究室にいた女子全員を連れて 草薙は揚々と帰っていった。

研究室のドアがパタン、と閉まると、残された研究生男子3名と栗原は 
ふうっ と溜息をついた

「急になんか寂しくなりましたね」
「寂しいというか 空しいというか むしろむさ苦しいというか・・・」
「草薙刑事には誰も敵いませんよ」


そして 論文の邪魔の排除に成功したはずの湯川だったが。

(あらら・・・)

さっきまで前屈み気味に画面を覗き込んでいたのに 
今は椅子の背もたれに体を預け腕組みをしてじっとしている 
視線は画面を見ているはずだが、焦点が合っているかどうか怪しい感じだった

助手の栗原がおそるおそる湯川に声をかける。

「人手が足りなくなっちゃったので、実験のまとめは明日にしましょう」
「・・・・・はい」

「あの、私たちもお手伝いがなければ 今日は失礼しますが」
「・・・・・」
「・・・あの」
「はい  そうしてください」

湯川から返事が返ってくるのに いつもより時間がかかっていた

「ほんとに大丈夫ですか?」
「何がですか」
「あっ いえ ・・・ではお先に失礼します」



草薙達はケーキの店へ続く小道を歩く。
研究生の美雪と紗江子に振り向きながら、草薙はのんびりつぶやくように言った。

「にしても、お前達 ほんと湯川が好きなんだな」
「「え?!」」
「いや、変な意味じゃなくてさ、敬愛してるっていうか・・
 気が利く良い学生に恵まれてるよ湯川も」
「「??」」

(折角俺が徹底的にからかってやろうと思っていたずらしても
 フォローする奴が多すぎるんだよ)

俺の可愛い後輩を さっさとさらっていったアイツに ちょっと仕返ししたかったのにな。




end.


(いえ、ちゃんと仕返しできてますって。ハイ)





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